500年続く、伝統芸能
戦国時代、領主の大村純伊が中岳の合戦で敗れ、流浪の末、大村に帰ることができました。そのとき、領民が喜び、多くの祝典を行い、初めて踊ったと伝えらているのが「寿古踊・沖田踊・黒丸踊」です。
この三つの踊りは「大村の郡三踊」と呼ばれ、国の重要無形民族文化財に指定されています。
寿古踊
国指定重要無形民俗文化財
寿古町に伝わる踊りで、別名「殿様踊」といわれ、戦国時代に佐賀の須古の人が教えたと伝わっています。
月の輪のついた覆いを被った舞太鼓を中心に、10人の垣踊が囲む優雅な踊りです。城内での踊りでは、一番目に踊るならわしになっていたといわれています。舞太鼓も古風な打ち方で、県内でも数少ない中世芸能の姿を伝えています。
沖田踊
国指定重要無形民俗文化財
沖田町に伝わる踊りで、中国地方から来た浪人、法養が教えたといわれています。長刀と小太刀を持つ20人(2人1組)が円陣を組んで切り合うさまを演じる踊りで、別名「なぎなた踊」とも呼ばれています。
黒丸踊
国指定重要無形民俗文化財
黒丸町に伝わる踊りで、沖田踊と同じく法養が教えたといわれています。目がさめるような大花輪や大旗を背負い、大太鼓を打ちながら踊るようすは勇壮です。
巨大な花輪は直径5m、重さ60㎏。この大花輪の下に入ると幸福が訪れるとの言い伝えがあります。
黒丸踊は貴重な踊りとして、国内のみならず海外でも披露され、大村市や長崎県を代表する踊りとして広く知られています。